Food Hydrocolloids に「Instrumental characteristics from extensional rheology and tribology of polysaccharide solutions」についての論文が掲載されました。
論文タイトル
Instrumental Food Texture Evaluation in Relation to Human Perception
著者
船見孝博 1、中馬誠 1
1. 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
アブストラクト
本論文は、ヒトが感じる食品の食感や口当たりと、機器で計測される客観的特性との関係について概説しています。機器計測では、食感を左右する「機械的特性」、「幾何学的特性」、「水分・脂肪に関連する表面特性」の3分野を対象とし、各研究テーマに即した計測法と従来法との比較による新知見を整理しています。特に、ヒトの咀嚼や嚥下時の力学を考慮した計測や、食感特性と機械特性の相関による予測・推定法に注目しています。さらに、幾何学的特性の評価に画像解析、表面特性の評価にトライボロジー(摩擦・潤滑計測)を組み合わせ、食感を多角的かつ総合的に分析できる手法を紹介しています。多糖類エマルションやゲル、溶液などのモデル食品を用いた計測が多く、コロイド技術が食感研究の進展に大きく貢献していることも示されています。
掲載誌名
Food Hydrocolloids, 2022, 124, Part A, 107253